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請求書カード払い

手形をやめたあと、100万円をどう払うか

確認:2026年9月24日

手形での支払いをやめた会社の、経理の方へ。 次の支払いが100万円あるとします。 手数料は264円にも49,000円にもなります。

ただし、安いほうを選べる場面ばかりではありません。 2つは役目が違います。 先に、そこから書きます。

でんさいとカード払いは、役目が違います

でんさい(電子記録債権)は、手形を電子にした仕組みです。 払うには、受け取る側もでんさいを使っている必要があります。 でんさいネットの質問集は、こう書いています。

取引先がでんさいネットを利用していない場合は、でんさいで支払うことはできません。でんさいで支払をするためには、支払側だけでなく、受取側(債権者、譲受人等)も利用者になる必要があります。

根拠は業務規程第11条1項。 相手が使っているかは、でんさいネットの検索サービスで調べられます。

出典:でんさいネット「よくあるご質問」ID:19(2020年12月23日作成)(2026年9月10日確認)。

ただし、この検索で分かることには限りがあります。 公式の「利用規約(利用上の注意)」は、こう書いています。

本サービスによる検索対象は法人に限られます。個人事業主は本サービスによる検索の対象外となります。

検索結果にお取引先の情報が表示される、またはされないことをもって、当該お取引先のでんさい利用有無を保証するものではありません。

検索から外すよう申し出た法人も、対象から抜けます。 出てこなくても、使っていないとは限りません。 取引先を外す前に、相手に聞いてください。

出典:でんさいネット「お取引先でんさい利用状況検索サービス」利用規約(利用上の注意)(2026年9月10日確認)。

請求書カード払いは、運営会社が取引先へ振り込む仕組みです。 相手はカードを使いません。 相手の入金日を変えない作りだと書いているサービスもあります。

たとえば、請求書カード払いオンラインの公式ページ。

取引先への入金日は変更せず、実質的な支払期日を最大60日後ろ倒しでき、余裕のある支払いを実現します。

これは1サービスの記載です。 振込までの日数は、サービスごとに違います。 公式に書いている25件のうち、14件が「当日」「最短即日」でした。 残る11件の書き方は、翌日・2営業日・2営業日以内・3営業日・3営業日以降・3営業日後・5営業日後です。

相手にしてもらうこと

でんさい:相手もでんさいを使っている必要がある/カード払い:相手は今までどおり。

受け取る側の入金日

でんさい:満期日に入金。取適法の対象取引では、原則としてその支払期日の中で設定する/カード払い:運営会社が振り込む。日数はサービスごとに違う。

自社の口座からお金が出る日

でんさい:満期日/カード払い:カードの引落日。延長できる日数を公式に書いている31件は、31件とも「最大60日」「最長60日」

この60日は、公式ページに出ている数です。 振込までの日数も同じで、「最大」「最長」「最短」と書いてあります。 自社の場合が何日になるかは、公式ページの注記とカードの締め日で確かめてください。

100万円を1回払うと、いくらかかるか

でんさいライトは、1回264円です。 発生記録の請求にかかる手数料です。 初期契約料と月額基本手数料は、公式ページに「無料」と書いてあります。

この264円は「でんさいライト」の料金です。 取引金融機関の画面から使う形の手数料は、金融機関ごとに決まります。 その金額を、当サイトは持っていません。

でんさいライトの料金表にも、注記があります。

上記のでんさいネット所定の手数料とは別に、お客さまが窓口金融機関を通じて行う書面請求(残高証明書の発行を含む)や「でんさい」の決済資金の口座への入金等に関して、窓口金融機関所定の手数料が必要となる場合があります。手数料の有無・具体的な金額等については、窓口金融機関にお問い合わせください。

出典:でんさいネット「でんさいライト」(利用料金・ご利用金額の上限)(2026年9月10日確認)。

請求書カード払いは、25,000円〜49,000円です。 100万円に当てはめた金額です。 料率を公式に書いているのは28サービスでした。 この幅は、キャンペーンを除いた27件から出しています。 料率は2.5%〜4.9%でした。

いちばん多いのは3%で、10サービスあります。 その料率なら30,000円です。

このほかに、キャンペーンの料率を書いているサービスが1件あります。Fintoカード後払いの2.2%です。その料率なら22,000円ですが、通常の料率とは違うことがあります。

キャンペーンを除いて、いちばん安い料率で計算しても25,000円です。 でんさいライトの264円の、約95倍にあたります。

この約95倍は、税のそろえ方が違う数字どうしを割った数です。264円は税込です。いちばん安い2.5%は、税込か税別かを公式に書いていません。

それでも、でんさいのほうが良い、とは書けません。 使えるかどうかは、相手が決めます。 銀行振込の手数料も、銀行ごとに違います。 当サイトは、その数字も持っていません。

100万円は、でんさいライトの上限とちょうど同じです

でんさいライトには、金額の線が引いてあります。 公式ページの記載は「お客さまが債務者の立場で以下の記録請求を行う場合には、1件当たり100万円が上限となります」です。 支払う側として使うときの上限です。

では、1件が100万円を超えるときは。 公式の質問集は、2つの道を書いています。

でんさいライトの1件当たりの支払上限額は100万円になるため、100万円超のでんさいを発生させる必要がある場合は、でんさいライト以外のでんさいネットサービスの利用をご検討ください。なお、でんさいライトでも発生記録請求を複数回に分けて行うことで対応は可能ですが、記録請求を行った回数分の発生記録手数料が必要となりますのでご留意ください。

分けて請求すれば、でんさいライトでも払えます。 ただし手数料は、請求した回数ぶんかかります。 2回に分ければ528円、3回なら792円です。

受け取る側や譲渡には、この上限がありません。 公式の質問集にも「受取または譲渡で利用する場合の上限額の設定はありません」と書いてあります。

出典:でんさいネット「でんさいライト よくあるご質問」(2026年9月10日確認)。

カード払いで100万円を払うなら、先に問題になるのはカードの枠です。 利用可能枠はカード会社との契約で決まります。 その金額も、当サイトは持っていません。

その264円は、支払う側が出します

取適法の対象になる取引でも、でんさいは使えます。 でんさいネットは「代金の支払手段としてでんさいは利用可能です。と書いています。 そのうえで挙げている留意点は、3つです。 ※から始まる注も、原文のまま並べます。

1つめ。満期日(受け取る側への入金日)の制限。

でんさいの満期日(受取側の入金日)も、原則として、この支払期日内で設定してください。

※ 満期日が取適法の支払期日より後に設定されたでんさいについては、支払側が割引料等を負担する場合であっても、受取側が自ら割引を受ける等の行為が必要になる場合には、使用が認められません

この※は、読み飛ばせません。 満期日を支払期日より後にしたでんさいは、使用が認められないことがあります。 受取側が自分で割引を受ける手続きをする必要が出るときです。 支払側が割引料を負担しても、認められません。

ここでの割引とは、満期日の前に金融機関へ渡して現金にすることです。

2つめ。支払う側が入金手数料を負担する。

でんさいの決済で受取側の口座に入金される際に手数料(入金手数料や受取手数料などといいます)がかかる場合、支払側が負担する必要があります。

※金融機関毎に手数料有無や名称・設定額は異なります。支払側は、受取側に手数料額を確認し、代金に入金手数料相当額を加えた金額を(または入金手数料相当額を別途)支払期日までにお支払いください。

入金手数料は、金融機関ごとに違います。 受取側に金額を聞いて、代金に足して払う形になります。

3つめ。支払う側が発生記録手数料を負担する。

でんさいを発生させる際の手数料(発生記録手数料)は支払側が負担する必要があり、この手数料を代金から差し引いて支払うことは認められません。

なお、債権者請求方式で債権者(受取側)に発生する発生記録手数料も支払側が負担する必要があります。

3つめが、金額の話につながります。 264円を出すのは、支払う側。 代金から差し引くことは、認められません。 自社の持ち出しになります。

請求書カード払いの利用手数料も、発注側が払う形です。 受注側に手数料を負担させない作りかどうかは、申し込む前に確かめてください。 この点は取適法と支払方法の記事にも書いています。

出典:でんさいネット「使えるからこそ、知っておきたい 取適法におけるでんさいの留意点」(2025年10月発行)(2026年9月10日確認)。

どちらが向くかは、条件で変わります

相手がでんさいを使っていて、支払期日を動かさなくてよい

でんさいが候補になります。1件100万円までなら、支払う側の手数料は264円です。

相手の事情に関わらず、自社の資金が出る日を後ろにしたい

請求書カード払いが候補になります。100万円なら25,000円〜49,000円かかります。

1件が100万円を超える

でんさいライトなら、発生記録請求を分けて出す形になります。手数料は回数ぶんです。ほかのでんさいネットのサービスを検討する道も、公式に書いてあります。

今週のうちに払う必要がある

でんさいは申込と審査が先です。カード払いは、振込までの日数を公式に書いている25件のうち14件が「当日」「最短即日」

でんさいは、申し込んだ日から使えるわけではありません。 公式の質問集には、こう書いてあります。

でんさいライトを利用するには、まずでんさいライトの取扱い金融機関に利用申込みをしていただき、金融機関による審査等を経たのちに利用可能です。

この記事で分からないこと

  • 金融機関ごとの手数料の額(でんさいライト以外の使い方)
  • 取引先がでんさいを使っているかどうか
  • 自社の場合、何日で振り込まれるか(公式の記載は各社の書き方のまま)
  • その取引が取適法の対象かどうか(対象の決まり方はこちら
  • 料率が税込か税別か(手数料の実質の記事に書いています)

このページは、支払方法の整理です。 個別の取引について、どちらを選ぶべきかを決めるものではありません。

次に払う100万円の相手は、でんさいを使っていますか。

出典