LPガス
料金表の額と、請求書の額が違う理由
最終データ確認
料金表のとおりに計算しても、請求書の額にはなりません。
毎月変わる金額が、もう1つ乗っているためです。
ある1社の公式資料では、10m³のときに1,683円ちがいました。
この記事は、こういう人向けです
LPガスの検針票が手元にあって、料金表と請求額が合わないと感じている人向けです。
店舗や賃貸物件で契約している人も、確かめ方は同じです。都市ガスの人は対象外です。
ただし、ここで例に使う標準料金は家庭向けに公表されているものです。
店舗などの業務用は、別の料金表のことがあります。当サイトの5社は、いずれも業務用の料金表を公表していません。
料金は3つに分かれています
LPガスの料金は、次の3つを足したものです。この分け方を三部料金と呼びます。
- 基本料金は、使った量に関係なく毎月かかる額です
- 従量料金は、使った量(m³)に応じてかかる額です
- 設備料金は、事業者から借りている配管や機器の使用料です
設備料金は、借りている設備が無ければ0円のことがあります。
何を設備として数えるかは事業者によって違います。
賃貸では、所有者の負担になる設備の費用を入居者に請求できないこともあります。
当サイトが載せている5社のうち、料金をこの3つに分けて説明しているのは4社です。
ただし設備料金の額まで公式に出しているのは2社です。
残る3社は、額が契約ごとに決まるか、公式に記載がありません。
この3つを足しても、請求額にならないことがあります。
4つ目の「原料費調整」
原料費調整とは、輸入価格や為替の動きを従量料金に反映させる仕組みです。
額は毎月見直されます。料金表の従量料金に、m³あたりで足し引きされます。
公式PDFの書き方は「従量料金 = 基準従量料金 ± 調整額」です。
下がる月にはマイナスになります。2026年9月と2026年10月は、どちらもプラスでした。
エネアーク関東は、公式ページで計算式をこう書いています。
(出典 ↗・2026年9月4日確認)
ガス料金等 = 基本料金 +(従量料金単価 + 原料費調整)× ご使用量 + 設備料金
同社の料金表に載っているのは「従量料金単価」までです。
式の括弧に並んでいるもう一方は、毎月のお知らせで別に出ます。
2026年10月分は、いくらだったか
同社が公表した2026年10月分の調整額は、次のとおりです。
(公式PDF ↗/
お知らせ ↗・2026年9月4日取得)
CPは中東産、MBは米国産のLPガスの価格指標です。どちらも公式PDFの表記のままです。
この額は、同社の標準料金を使っているときの例です。すべての契約に同じ額が当たるとは限りません。
1か月で、m³あたり-4円(税抜)動いています。10m³なら、税込の合計で-44円です。
使用量が多いほど、この差はそのまま増えます。
10m³なら、いくら変わるか
同じPDFに、標準料金を使ったときの利用例が載っていました。
10m³(基本料金を含む)の額です。
差は1,683円です。料金表だけを見て請求額を思い描くと、これだけずれます。
当サイトも同じ計算をしてみました。税抜に直すと基本料金2,300円、従量料金510円です。
2,300+(510+157)×10 で8,970円、消費税を足して9,867円。公式の例と1円単位まで一致しました。
税込の172円をそのまま10倍すると1,720円になり、7円ずれます。
税抜の157円で合計してから消費税を足すと、公式の例と一致しました。
ただし端数の丸め方そのものは公式に書かれていません。これは当サイトが逆算して合わせたものです。
原料費調整の額を出していたのは、5社のうち1社でした
比較表からリンクしている5社の料金ページを、2026年9月4日に見直しました。
額を公表していたのはエネアーク関東の1社だけです。
残る4社の料金ページには、原料費調整の記載がありませんでした。
このうちニチガスは、標準料金表のPDFにも記載がありません。
見たのは、その5つのページだけです。会員ページ・約款・個別のお知らせまでは見ていません。
記載が無いことは、その事業者が調整をしていないという意味ではありません。
額が分からないときは、検針票か「ご使用量のお知らせ」を見てください。
ただし、調整額を別の行で出すかどうかは事業者によって違います。
見当たらなければ、事業者に聞くのが確実です。
公的な平均と比べるときの注意
当サイトは都道府県別の平均を別の記事に載せています。
その平均は実際に売られた価格で、出どころにこう書いてあります
(出典 ↗)。
「公表する価格は基本料金および消費税込み(除く卸売)の価格です。」
平均のほうは、実際に売られた価格を調べたものです。
当サイトが各社の欄に出している額は、料金表だけで計算したものです。
そろえ方が違うので、この2つをそのまま引き算しないでください。
比べるなら、手元の検針票の請求額と平均を並べてください。
自分の検針票で確かめる手順
- 検針票で、その月の使用量(m³)と請求額を見ます
- 事業者の料金表で、その使用量なら従量料金がいくらになるかを計算します
- 基本料金 + 従量料金 + 設備料金を足します
- 請求額との差を見ます。ここに料金表の外での増減が入っています
単価が使用量の段階で変わる料金表があります。
「〜10m³は○円、それ以上は△円」という形です。
このときは手順2を段階どおりに計算してください。
請求額を使用量で割った単価は、段階が混ざった平均になります。
その単価から料金表の単価を引くと、増減の分を読み違えます。
手順4で出た差が、事業者の公表している調整額と合うかを見ます。
合わない理由は、1つではありません。
割引、支払手数料、消費税の端数の丸め方でも差は出ます。
対象の期間がずれていたり、別の料金表が使われていることもあります。
合わないときは、どの料金表かを事業者に聞くのが早いです。
手元の検針票の請求額は、料金表で計算した額といくら違いましたか。